予告編
デリヘル談義

<予告編>
 果たして、どれほどの男たちが世話になっているのだろう。私はその実態を知らない。また、そういう統計があるかどうかも分からず、私自身がそのような統計を取ったわけではない。そして、そのような統計はおそらく不可能であろう。
 風俗業界にはさまざまあり、店舗型と無店舗型に分けられる。これはまず、こその基礎なので理解しておかなくてはならない。そして、これらにまつわる法律上の説明は、ここではしないから、そうしたことを必要とする人たちは、そういう説明のあるページや法律の本を読んで勉強していただきたい。
 寿司屋やラーメン屋にも店舗型と宅配専用のお店があるが、風俗でもそれと同様だ。風俗という言葉を使っているが、要するに性的なサービスを提供するところというご理解でよいだろう。そして、客がお店に出向いていってサービスを受ける形態と、サービス提供者側が客の自宅やホテルまで出向いてサービスを提供する形態とがある。
 店舗型には、ソープ、ヘルス、エステ、サロンなどの種類(名称)があるが、それぞれで違ったり違わなかったりする。ソープだけは他と異なり、入浴サービスをタテマエとしている。他はわりと似ているように思うが、むしろ名称(お店の看板)よりも、中身を注意しなくてはならないだろう。どういうサービスを提供しているか、それが利用者にとって満足な内容かどうかで、店を選べばよいだろう。そして、店に入ってみて、期待を裏切られるということは、しょっちゅうあるから気をつけられたし。
 ここでは、こうした店舗型のことはほとんど述べない。無店舗型の出張ヘルスを中心に話を進めていく。読者のみなさんは、それぞれ興味のある章から読み始めていただければと思う。
 風俗業界で働く人、それらを利用している人に対する偏見があるように思うが、私がこの連載を開始した一番の理由は、こういう業界がなぜ存在しているのかを考え、とくにそこで働く人たちに対する偏見を払拭したいという願いからである。そのためには、この業界にいる人たちの語りに耳を傾け、それらを示していくことが重要だと考えている。



目次へ | sukenavi.com